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お薬の副作用って・・・? | |||
残念ながら,副作用の全く無い薬はありません。 薬は1つの作用だけを持っているわけではなく,通常いくつかの作用を併せ持っています。 副作用には,薬の作用自体によっておこるもので、 薬の量を増やすとおこりやすくなるものと、 量には関係なく患者さんの体質と薬の関係でおこるものとがあります。 |
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Q | 漢方薬に副作用はないの? | ||
A | 西洋医学で用いられる薬に比べて漢方薬は自然のものだから、 効き目が穏やかで副作用がないと考える人が多いようですが、 漢方薬も薬である以上、使い方を間違えば副作用もでます。 漢方薬を処方するには長い経験と訓練それに膨大な知識が必要となります。 漢方薬の中には猛毒で知られるトリカブトを含んでいるものすらあります。 ですから、生半可な知識で独断で服用するのはとても危険なことです。 また、西洋薬と漢方薬を飲みあわせることによって副作用が起きることも あります。漢方薬を常用している方が病院に行って薬をもらうときなどは 注意して下さい。医師または薬剤師に相談するとよいでしょう。 |
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【漢方生薬の副作用の例】 甘草 → 高血圧・むくみ 麻黄(覚醒剤の原料) → 頻脈・動悸・不眠・胃腸障害 地黄 → 下痢・胃腸障害 附子(トリカブトの根) → のぼせ・発汗 大黄・センナ → 流産 【西洋薬との悪い飲み合わせの例】 葛根湯 / 解熱鎮痛剤 → 発汗・動悸 小青竜湯 / 交感神経興奮薬 → 動悸・頻脈 人参湯 / 利尿薬 → 低カリウム血清 小柴胡湯 / インターフェロン → 間質性肺炎 |
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Q | ビタミン剤はたくさん飲んだ方が効果があるの? | ||
A | 現在、テレビなどで盛んにビタミンの重要性が叫ばれています。 みなさんの中にも、ビタミンに気を使っている方もおられるかと思います。 確かにビタミンは人間の体にとって非常に大切なものです。 しかし、ビタミンと言えども、摂り過ぎると害になるものもあるということ は、あまり知られていないようです。 まず、ビタミンは大きく分けると水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分ける ことができます。水溶性ビタミンはビタミンB群やビタミンCなどで、 これらは大量に摂取しても、体に不必要な分は尿とともに排泄されてしまい ます。一方、ビタミンA、D、E、Kといった脂溶性ビタミンは体に吸収 されやすく、排泄されないためビタミン過剰症を起こす危険があります。 |
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【過敏症の例】 | |||
ビタミンA → 頭痛、吐き気、肝腫大 | |||
ビタミンD → 下痢、嘔吐、不眠 | |||
ビタミンは極端にバランスの悪い食事をしていない限り、欠乏や過剰に なったりは、まずしません。ビタミン剤は、病気になったときに補助的に 用いるものと考え、なるべく普段の食事から摂るように心がけましょう。 |
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Q | 副作用を防止するには? | ||
A | どんな薬でも副作用の起こる可能性はあります。 でも、副作用はなるべく避けたいですね。 |
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患者さんにできることで、副作用を予防する方法があります。 それは決められた用法用量をきちんと守ることです。 当たり前のことだと思われるかもしれませんが、患者さんの訴える副作用の うち、用法用量を守らなかったせいで起こったケースはとても多いのです。 |
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だから、処方された薬以外は勝手に飲まないこと、薬を飲み違わないこと、 薬を飲み忘れないこと、といったことに注意して下さい。 万一、飲み忘れたとしても、あわてて2回分を飲むようなこともしないで 下さい。 |
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また、薬によるアレルギー等の副作用がでたことのある人は、事前に医師に 告げておきましょう。そうすれば、それらの薬とは違う種類のものを処方 してくれるはずです。自分の体質、例えば、アレルギー体質だとか、胃腸が 弱いといったことを把握し、医師や薬剤師としっかりコミュニケーション するのも副作用の防止には大切なことです。 |
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Q | 副作用が起こったら? | ||
A | 副作用と一口にいっても、命に関わるような重大なものから、のどが渇く、 眠くなるといった軽いものまであります。 患者さんの立場になって考えると、どんな軽い副作用もないがしろには できないのですが、治療効果とのバランスで、どうしても軽いものは 我慢していただかなければならない場合もあります。 また、軽い副作用は飲み続けているうちになくなることもあります。 そこで副作用らしきものがでたら、医師や薬剤師と相談しながら、 注意しながら飲み続けてみる、1・2回やめてみる、食事の直後に 飲んでみるといった工夫をして、それでも問題となる副作用が続けば、 もう一度、医師や薬剤師に相談し、薬を中止するなり、減量や変更する ことも考えてみましょう。 |
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胃腸障害は食事の直後に服用したり、多めの水と一緒に飲むなどで軽減 できる場合もあります。 眠気やふらつきを起こすような薬を飲んだ場合には、車の運転や高所での 作業等には気をつけましょう。 |
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Q | ピリン系の薬でアレルギーがでますが、『アスピリン』ってピリン系? | ||
A | 『アスピリン』というと、何となくピリン系のような気がしますが、 『アスピリン』は『アセチルサリチル酸』ともいい、実は非ピリン系です。 一度ピリン疹が出た人は、今後もピリン系の薬に反応する可能性が非常に 高くなります。しかも、2度目の反応は発疹にとどまらず、もっと重くなる ことがあります。 ピリン疹の既往歴がある人は、病院で薬を処方されたり、 薬局に風邪薬や鎮痛剤を買いに行ったりするときには、 必ず医師や薬剤師にその旨を伝えるようにしましょう。 |
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Q | 薬で性機能が低下するの? | ||
A | 最近、日本でも『性の問題』は少しずつオープンになってきていますが、 医療の世界では、意外と保守的なところもあり、病人が「性のことなど 気にするな」という考えが根強く残っているようです。 しかし、患者さんの立場になって考えると、そんな考え方はナンセンス以外の 何ものでもないと思います。 欧米では、性的に影響のある薬を服用している人に対するアドバイスや アフターケアも積極的に行われていますので、日本でも、今後はそういう 方向に向かっていくものと思われます。 |
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男性では不能状態、女性ではオーガニズムが得られないといった性機能の 何らかに影響を与える薬は何種類も報告されています。 薬を飲んでいて、「ちょっと、おかしいな」と感じたら、 恥ずかしがらずに医師や薬剤師に相談してみて下さい。 量を少なくしたり、他の薬に変えるなどで解消できる場合もあるからです。 |
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Q | 尿や便の色が変わる薬って? | ||
A | 薬を飲んだ後、自分の尿や便の色が変わったら、「大変な副作用が起こった のではないか」と、びっくりされる方もおられるかと思います。 薬によっては、服用するとそのものの性質により、尿または便の色に変化を きたすものもあり、たいていの場合は心配しなくても大丈夫です。 希に抗アレルギー剤や抗菌剤などで、副作用の結果として、尿の色調が変わる こともありますので、不安に思ったら、担当医または薬剤師に相談すると よいでしょう。 また、尿や便だけでなく、汗や涙(ソフトコンタクトレンズが着色して しまったりする)の色が変わることもあります。 |
性機能に影響を与える主な薬 | |
降圧剤・心臓病薬 | カプトプリル、グアネチジン、ヒドララジン、 プロプラノロール他 |
胃薬 | シメチジン、アトロピン、 臭化ブチルスコポラミン他 |
利尿剤 | スピロノラクトン、ヒドロクロロチアジド他 |
高脂血症治療剤 | クロヒブラート |
抗てんかん剤 | カルバマゼピン他 |
抗精神病薬 | ハロペリドール、クロルプロマジン他 |
トランキライザー | クロルジアゼポキシド、ジアゼパム他 |